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(2018/1/23 05:00)
ユーザーの多様な価値観が市場をけん引する時代。イノベーションの源泉は知的資本など無形資産にあると言っても過言ではない。研究開発や人材育成など一括で費用処理される無形資産投資をコストと捉えず、いかに戦略投資として位置づけるか。日本ベンチャーキャピタル協会理事(モバイル・インターネットキャピタル社長)の山中卓氏に、投資家の立場から知的財産戦略の重要性を語ってもらった。
≪インタビュー/日本ベンチャーキャピタル協会理事 山中卓氏≫
【知財は事業化して初めて価値生む】
―
ベンチャーキャピタル(VC)は、投資先企業の知的財産の価値をどのように評価しているのでしょうか。
「ベンチャー企業の知的財産についてはデューデリジェンス(企業価値査定)時点から着目しているが、定量的に評価するのは難しい。特に留意するのはベンチャー経営者の知財への感度だ。知財戦略に取り組む努力を評価する。発明がビジネスに発展し、社会に貢献することが重要。知財は事業化して初めて価値を生む」
「ベンチャー経営者にはビジョンが必要。自社の事業によって未来の社会をどう変えていきたいのか。IPO(新規株式公開)までの道筋を描くのと同様に、ビジョン実現のプロセスとして知財の位置づけを語ってほしい。権利取得は目的ではなく手段だ」
【成長シナリオに沿って権利化】
―VCの知財戦略支援のあり方は。
「VCは起業家とビジョンを共有し、特許出願をサポートする。必要があれば弁理士に対して経営者の思いを『通訳』する役割を果たす。一方で過剰な負荷にならないよう、ベンチャー企業の成長シナリオに沿って権利化の範囲を定めていくことが重要。我々はベンチャー企業の総合力を高めていく」
―権利化のメリットとは何でしょう。
「大企業とのアライアンス(協業)の促進やクロスライセンスによる係争の早期解決などだ。ただ、日本のITベンチャーの大半は出願段階でとどまり、権利活用に至っていない。そんな中、フィンテック業界でfreee(フリー)がマネーフォワードを提訴した特許侵害訴訟は目を引いた。勝敗は別としてベンチャー経営者の意識の高まりを象徴している」
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(2018/1/23 05:00)
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