[ その他 ]
(2018/2/9 05:00)
10日に発売する日刊工業新聞社発行の月刊誌「機械設計」3月号では、「簡単な破壊力学の適用による強度評価方法」を特集する。
高張力鋼レベルの材料や脆(ぜい)性の強い材料の疲労破壊現象を防止するためには、通常の応力集中や切欠き係数の考え方だけでは対応できない。これらの部材では、材料の強さを表す性質の強度のほかに、脆さを表す性質である靭(じん)性に対する検討を併せて行わなければならないからである。このようなとき、破壊力学を応用すれば簡単に解決できる。しかし、この技術を知っているのは企業内の一部の専門技術者に限られているのが現状である。
破壊力学はもともと脆性材料の内部に存在または発生するクラックの強度を検討する技術だ。しかし、クラックを応力集中の極端に大きい状態と考えることにより、破壊力学の対象はクラックに限られず、応力集中が非常に高い切欠きなどからの脆性破壊や疲労破壊の発生防止にも適用できることがわかっている。
特集では、そのための簡単な破壊力学の利用方法を具体的に紹介していく。
(2018/2/9 05:00)