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METI Journal×日刊工業新聞/内なる国際化(1)

(2018/3/13 05:00)

  • エンルートラボではさまざまな言語が飛び交う(右端がイエン・カイさん)

2017年は過去最高の2869万1000人(前年比19.3%増、日本政府観光局調べ)の外国人が日本を訪れ、わが国の経済を下支えした。しかし外国人からの影響は日本の外側からだけとは限らない。日本の内側から社会や産業を支え、変革を促す存在にもなり得る。海外から高度人材や企業の投資を引きつけることが今後の成長には欠かせない。

【シリコンバレーのスピード感】

「スピード感はまるでシリコンバレーの企業」。飛行ロボット(ドローン)などの開発を手がけるエンルートラボ(埼玉県ふじみ野市)の執行役員AIシステム部門長のイエン・カイさんは、同社に入社した理由をこう話す。03年に中国から来日し、東京大学に留学。大学院へと進んで博士号を取得した後は、スタンフォード大学の研究員として米国に滞在していた。そして自らベンチャー企業を立ち上げようと大学を辞めた時に知り合ったのが、同社社長の伊豆智幸さんだった。

【「五大陸」そろう】

東京・池袋から急行に乗って30分足らず。典型的な郊外の住宅街にエンルートラボの本社がある。ドローンなどの無人機を顧客の要望に応じて開発するベンチャー企業だ。社員30人ほどの小さな会社だが、その半分近くが外国人社員。日本語のほか、英語や中国語、スペイン語、フランス語などが飛び交う。これから入社する予定の社員もナイジェリアや南アフリカ出身という。「出身地では五大陸すべてがそろっています」とイエン・カイさんは話す。

【離島に医薬品】

現在開発を進めているのは、離島や災害で孤立した場所などへ医薬品を輸送するためのドローンや、震災時にレスキュー隊と協力して空からけが人を捜し出すドローンなど。産業用ドローンなどを開発するためのオープンなエコシステム、つまりスマートフォンのアンドロイドに相当するようなプラットフォームを作り上げることを目指している。

イエン・カイさんはドローンなど無人機向けAIのアルゴリズムを開発している。もともと個人的にドローンを作っていたが「自宅マンションで飛ばして部屋の壁を傷つけてしまった」と、何かと不便を感じていた。だから入社して最初に考えたのは「室内に広いスペースがあって、思う存分にドローンで遊べる」ということだったそうだ。

*続きはMETIJournalでお読み下さい

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(2018/3/13 05:00)

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