[ 機械 ]
(2018/4/3 05:00)
【岡山】オーエム産業(岡山市北区、難波圭太郎社長、086・241・3201)は、レーザー加工とメッキ技術を使い、基板に短工程で安価に微細配線を形成する工法を開発した。従来困難だったガラスなど壊れやすい材質の基板に加工が施せる(写真)。
新工法はレーザーのパルス幅がピコ秒(ピコは1兆分の1)単位の極短パルスレーザー加工で、基板に深さ数マイクロメートル(マイクロは100万分の1)の配線の溝を作る。
この溝は粗面化し親水性が高くなるため、基板を銅メッキ槽に入れると加工した溝部分のみに選択的に配線が施される仕組み。
従来の基板に配線を施す工法では、基板の全体をまずマスキングし、続いて銅メッキをして、その後に配線以外の不要部を除去している。
新工法は工程数が従来より6割減の4工程になりコストも約半分になるという。プラスチックやセラミックスなどにも応用可能で、今後需要増が見込まれるパワー半導体業界向けに提案していく。
この技術は2015年に経済産業省の戦略的基盤技術高度化支援事業(サポイン)に採択され同社と岡山県工業技術センター、岡山県立大学が共同研究し開発した。
(2018/4/3 05:00)