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[ 科学技術・大学 ]
(2018/4/15 13:00)
宇宙初の高級ホテル「オーロラ・ステーション」の内部(提供:オリオン・スパン)
国際宇宙ステーション(ISS)での宇宙飛行士の生活は通常、仕事、運動、休憩の繰り返しだ。だが、そもそも米航空宇宙局(NASA)の宇宙飛行士に選ばれる可能性がわずかしかないとしたら、一体どうすればいいのだろうか。
そんなあなたにぴったりなのが、「宇宙初の高級ホテル」とうたう「オーロラ・ステーション」かもしれない。米ヒューストンに本拠を置くオリオン・スパンは、2021年後半にモジュール式のステーションを打ち上げ、翌年に最初の乗客を迎えたいと考えている。各旅行には2人の乗組員が同行する。オーロラ・ステーションは地球の200マイル(約320キロ)上空を12日間にわたり高速で周回し、6人の乗客と乗務員は日の出と日の入りを384回見ることができる。
オリオン・スパンの創業者で最高経営責任者(CEO)のフランク・バンガー氏は「われわれが人々を宇宙に連れて行きたいのは、文明にとって最後の未開拓地だからだ」と説明。ただ、この旅行は万人向けではない。元ソフトウエアエンジニアのバンガー氏は「われわれが売っているのはビーチに出掛けるような感覚の宇宙旅行ではなく、宇宙飛行士の体験だ」と述べた。
12日間の滞在にかかる1人当たりの最低料金は950万ドル(約10億円)で、1泊当たり約79万1666ドル(約8500万円)。バンガー氏によると、オーロラ・ステーションの室内容積はプライベートジェット機「ガルフストリームG550」とほぼ同じとなる見通し。
オーロラ・ステーションには乗客最大4人と乗組員2人が搭乗できる。オリオン・スパンは全額払い戻し可能な8万ドルの前金の支払いを義務付けており、5日に受け付けを開始した。
オリオン・スパンはまだ、ステーション建設のための最初のフライトおよび乗客を乗せるフライトについても、打ち上げ業社と契約していない。
オーロラ・ステーションの乗客は打ち上げ前、「基本的な宇宙飛行、軌道の仕組み、宇宙の与圧環境」を理解するためのオンラインコースを皮切りに、3カ月の訓練を受ける。また、宇宙船システムでの演習や、ヒューストンの施設での危機対策訓練も義務付けられる。(ブルームバーグ)
Orion Span's Aurora Station Dynamic Expansion Architecture(オリオン・スパン提供)
(2018/4/15 13:00)