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[ 科学技術・大学 ]
(2018/4/27 05:00)
【神戸】甲南大学先端生命工学研究所の杉本直己所長らは、放射線などにより酸化損傷を受けたDNA(デオキシリボ核酸)構造を回復させる核酸分子を開発した。人工的に作製した「ピレン結合型人工核酸分子」が、がん化を抑制すると見られる特殊な「四重らせん構造」を安定化させることが分かった。がんなどの疾患予防・治療向けに、新しい核酸医薬品として活用が期待される。
生体内のDNAは二重らせん構造が標準だが、がん遺伝子の発現を抑えるため、DNAの構成要素「グアニン」が四重らせんを形成する。一方、四重らせん構造が酸化損傷を受けると、疾患遺伝子の発現を防ぐ機能を失うという。
今回、四重らせんの機能回復に、ピレンを共有結合した核酸分子が有効だと分かった。核酸分子はグアニンと同様のDNA配列を持つため、酸化損傷を受けた部分と置き換えることができる。ピレンの分子構造は平面であり、四重らせんへ上からふたをするように構...
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(2018/4/27 05:00)
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