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[ 商社・流通・サービス ]
(2018/5/2 05:00)
東京急行電鉄は2022年の供用開始を目指し、東横線(渋谷―横浜間)に同社初となるデジタル自動列車制御装置(ATC)を導入する。現行のアナログATCに比べ、運行本数を増やせるほか、後続列車への遅延波及を抑えられる。速度制御の最適化で所要時分の短縮も期待できるという。東横線は沿線人口が増え、輸送力も限界に近く、システムの刷新で安定輸送の実現を図る。
東急電鉄は東横線のデジタルATC導入について地上・車上設備の検討に着手した。18年度には設計に取りかかる。東横線は東急電鉄の主力路線で、東京都渋谷区と横浜市西区を結ぶ。路線延長は24・2キロメートル。現行ATCの更新時期にさしかかり、保安の高度化を狙い、デジタルATC化を決めた。
デジタルATCは、列車上に搭載された装置が最適な速度パターンを計算して、スムーズに減速していく。地上装置からの信号を元にするアナログATCよりも、より最適な列車制御が可能。多くの列車を線路上で運行させることができる。
過密ダイヤである東横線では、ひとたび遅延が発生すると後続列車が“団子状態”となって滞留し、遅れの影響が広がってしまう。デジタルATC化で列車間を従来以上に詰めることができ、早期の遅延回復が見込める。
鉄道の信号保安システムでは自動列車停止装置(ATS)が広く普及する。ATSは運転士をサポートする装置だが、ATCは装置が自動で減速して速度超過の可能性がない。
デジタルATCはJRの新幹線各線や首都圏の山手線、京浜東北線で採用。大手私鉄では東武鉄道が15年に東上線で導入している。導入時には、相互乗り入れ車両にも車上装置の改造が必要となる。
(2018/5/2 05:00)
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