[ その他 ]

2018防災産業展in東京/紙上プレビュー(中)高専機構ほか

(2018/5/24 05:00)

【高専機構/未来型防災システム展示】

国立高等専門学校機構(高専機構)は未来型防災システムとして、全国の高専から電気・通信・情報技術を出展する。日本版全地球測位システム(GPS)の準天頂衛星「みちびき」の活用で、出張や旅行先でも避難所へのルートを提示する技術を提案する(イメージ)。また音波の中に別の周波数の信号を入れ、サイレンとともに別情報を送るシステムを実用化している。

一方、近畿地区国公私立の高専7校共同の人材育成として、講義「防災リテラシー」や教科書を整備。民間資格の試験を経て在学生数百人が「防災士」を持つ様子を紹介する。

【多摩岡産業/電気火災予防の感震ブレーカー】

多摩岡産業(東京都府中市)は震災による電気火災を予防するコンセント型の感震ブレーカー「一発遮断EQ―5=写真」をデモ展示する。配電盤タイプの感震ブレーカーと比べて、電気工事の必要がなく安全・確実に電気を遮断する。アース接続可能な3Pコンセントの近くに設置する。震度5以上の揺れを感知すると接点センサーで過電流(疑似的な漏電)を発生させ通電し、家庭内の主幹ブレーカーのスイッチをオフにして電気の供給を遮断する。また多言語で災害情報を発信する電子看板(デジタルサイネージ)も展示する。

【東光鉄工/噴石から登山者守るシェルター】

東光鉄工は突発的な火山噴火によって発生する噴石から登山者を守る防災シェルター(写真)を展示する。南極でドーム型倉庫を多数施工してきた実績を基に製品を開発。金属板をアーチ状に曲げ加工し現場で組み立てるもので、2―3日で施工完了するのが特徴。設計の自由度が高く、斜面などへも設置できる。防衛大学校における噴石衝突模擬実験では、2・66キログラムの白色アルミナ砥(と)石製の試験体を時速300キロメートルで衝突させても貫通しないことが証明された。また植物や自然石で覆うことにより、自然の景観にも配慮する。

【THK/免震システムで最適性能提案】

THKは主力の直動案内機器「LMガイド」やボールネジを応用した免震・制震装置「THK免震システム」を出展する。最大搭載荷重が3000重量キログラムの免震装置「免震モジュールTGS型」は、フロア全体の免震から生産設備や測定機への単体設置まで、用途に応じた部分免震が可能。設置場所や積載物の荷重などの条件から地震応答を解析することで、最適な免震性能を提案する。搭載荷重30キロ―1200キログラムの免震装置「免震テーブルTSD型=写真」は床に設置するだけで機能。サーバー、精密機器、美術品などで多くの採用実績がある。

【タキガワ・コーポレーション・ジャパン/背中で担げる非常用給水袋】

タキガワ・コーポレーション・ジャパン(千葉県船橋市)は非常用給水袋「パックエキスパート」を出品する。ポリエチレン・ナイロンを主体とした丈夫なラミネートフィルムの透明袋で、普段は小さく折りたたんで保管できる。

水を入れると立方形状に膨らみ、安定して倒れない。上下に手提げが付いているため持ち運びに便利だ。背負いひもが付属しており、リュックサックのように背中で担ぐこともできる(写真)。容量は5リットルと10リットルの2サイズがある。非常時に給水車から受けた給水を運搬・貯蔵し、貴重な水を有効利用するのに役立つ。

(2018/5/24 05:00)

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