[ 政治・経済 ]
(2018/5/31 11:00)
【ワシントン=時事】米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)は30日、トランプ米政権が3月下旬に発動した鉄鋼とアルミニウムの輸入制限について、適用を一時的に除外していた欧州連合(EU)に対する追加関税を6月1日以降に実施する方針だと報じた。米国は、EUへの関税適用を猶予する代わりに通商交渉で譲歩を求めてきたが、調整が難航している。米政権は早ければ31日に関税の発動を公表する予定という。
輸入制限は、安全保障上の脅威に対抗する米通商拡大法232条(国防条項)に基づき行われ、鉄鋼製品に25%、アルミ製品に10%の追加関税が課されている。日本産品は当初から課税対象となり、政府が除外を米国に求めている。
米国は当初、7カ国・地域を5月1日まで除外対象としていたが、このうちEUとカナダ、メキシコは除外期間を1カ月延長して条件交渉を進めてきた。
米国はEUに対し、関税を免除する代わりに対米輸出を1割程度減らすよう求めたとされるが、EUは難色を示している。報道は、最終的に双方が折り合えば、追加関税は見送られる可能性もあると指摘している。
(2018/5/31 11:00)