[ 政治・経済 ]
(2018/6/7 14:00)
【ブリュッセル=時事】欧州連合(EU)は6日、米国による鉄鋼、アルミニウムの輸入制限措置に対する報復関税を7月に発動すると発表した。EUに輸入される最大28億ユーロ(約3600億円)の米国産品に追加関税を課す。米欧間の貿易摩擦が本格化する。
米国が3月に導入した鉄鋼に25%、アルミに10%の追加関税を課す措置を今月1日からEUにも適用したことに対抗する。
EUは米国の輸入制限による輸出への影響額64億ユーロのうち、7月からは最大28億ユーロ分について報復関税を導入。残りの36億ユーロ分は、世界貿易機関(WTO)が米国の措置を不当と認めた場合などに関税を課す。
EUはWTOルールに準拠した措置だと主張。マルムストローム欧州委員(通商担当)は声明で「米国による一方的で違法な決定に対してバランスの取れた慎重な対応だ」と強調した。
EUは報復関税とは別に、米国をWTOに提訴したほか、緊急輸入制限(セーフガード)の発動も検討している。
(2018/6/7 14:00)