[ 政治・経済 ]
(2018/6/9 05:00)
内閣府が8日発表した5月の景気ウォッチャー調査(街角景気)によると、3カ月前と比べた景気の現状に対する判断を示す現状判断指数(季節調整値)は前月比1.9ポイント低下の47.1だった。3カ月ぶりの悪化。2―3カ月先の景気の先行きに対する判断を示す先行き判断指数(同)は前月比0・9ポイント低下の49.2で2カ月ぶりの悪化。ともに好不況の分かれ目となる50を割り込んだ。
内閣府は前月までの「緩やかな回復基調が続いている」を下方修正し、「緩やかな回復基調が続いているものの、一服感がみられる」とした。下方修正は4カ月ぶり。一方、先行きについては「人手不足、コストの上昇などに対する懸念もある一方で、引き続き受注、設備投資などへの期待がみられる」と見ている。
同日発表された街角景気には、5月のゴールデンウィーク商戦が振るわなかったほか、ガソリンなどの値上げ、米朝問題に伴う不安定な株式相場などが消費マインドを冷やし、これを反映した形になった。
現状判断指数は構成する3分野の指標のうち、家計動向、企業動向が悪化。家計動向は前月比2.5ポイント低下となり悪化が目立った。先行き判断指数も家計動向、企業動向が悪化。ただ現状判断指数に比べ、各分野の下げ幅が縮まっており、「今後改善を見込む向きも一定程度ある」(内閣府幹部)と見られる。
雇用動向については現状判断、先行き判断ともにほぼ横ばいだった。
(2018/6/9 05:00)