[ トピックス ]
(2018/6/19 05:00)
経済産業省は大阪府北部で震度6弱の地震が発生したことを受け、被害情報の収集や対応策の検討を急ぐ。自動車などの工場が立地することから、サプライチェーン(部品供給網)も含めて状況を注視する。中小企業対策については金融支援や相談窓口の設置などを進める。一方、安全対策については、都市ガス供給に支障を来した大阪ガスに対して二次災害の拡大防止などを指示した。
震源地の周辺には自動車や電機、産業機械など幅広い業種の工場が立地している。一時的に操業停止に追い込まれると産業界に大きな影響を与えることから、経産省は被害状況を注視し、必要に応じて対応策を検討していく。
中小企業対策としては、金融支援や相談窓口の設置などを進める。大阪府からの第一報では「商工関係については、大きな被害は報告されていない」(経営安定対策室)としているが、引き続き被害状況の情報収集を進める。
16年の熊本地震では、日本政策金融公庫と商工中金が災害復旧費の貸し付けや返済猶予の条件変更といった金融支援を実施した。今回の大阪北部地震に関しては、日本公庫は「状況を注視している」、商工中金は「いつでも動ける準備をしている」としている。
安全面では、近畿地方での停電や都市ガス供給の支障、製油所での一時出荷停止といった情報を把握。都市ガスの問題については、大阪ガスに対し被害情報の収集や役員クラスによる会見などを指示し、同社は同日会見を開いた。
また同社や日本ガス協会に対し、他社からの応援などを活用し早期に復旧するよう要請した。
【総務省、被災地の火災7件が鎮火】
総務省は18日、大阪府北部での地震発生を受け、災害関係局長級会合を開いた。通信関係の被害状況を報告したほか、消防庁が被災地で起きた火災7件が16時時点ですべて鎮火したと報告した。
野田聖子総務相は「ライフラインの復旧に全力で取り組んでほしい」とする安倍晋三首相の指示を伝達。
「自らの部局で何ができるか積極的に考え、関係自治体などと連携しながら全力で対応してほしい」と述べた。
【国交省、被災状況の早期把握を】
国土交通省は18日、大阪府北部での地震発生を受け第2回災害対策本部会議を開いた。冒頭、石井啓一国交相は「第一に被災状況の早期把握に全力を挙げる。TEC―FORCE(緊急災害対策派遣隊)などを活用し、生活インフラの復旧へ被災者を支援する」と述べた。さらに「被災自治体からの要請に迅速に、国民への情報提供を的確に行うように」と指示した。
また、災害対策現地情報連絡員「リエゾン」を大阪、京都、兵庫、奈良、滋賀の5府県と大阪府の高槻、枚方、箕面、茨木の4市に派遣した。
(2018/6/19 05:00)
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