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(2018/7/12 05:00)
マツダなどと密接な広島県の自動車関連企業が、操業再開に向けた動きを進めている。一番の問題は物流網。広島市と東広島市など東部を結ぶルートは山が多く、もともと道路の本数が少ない。動脈である山陽自動車道や国道2号線が復旧しなければ、マツダにとっても安定的な部品調達は難しい。
ベバストジャパン(広島県東広島市)は10日から操業を再開した。主力製品はサンルーフやオープンカーの開閉式屋根。マツダ以外に関東地区などの車メーカーへも供給しており、再開を急いだ。ただ取引先の部品メーカーに被災した企業もあるため、社員が取引先に赴いて操業再開の支援を行っているという。
モルテン(広島市西区)は、車部品と健康用品の開発拠点である高陽工場(広島市安佐北区)が土砂崩れ現場近くに位置し、一部に水が流れ込んだ。ただし主要設備類に影響はなく、社員が工場周辺の復旧を手伝っている。
車部品は広島県北広島町と山口県防府市の工場が担っており、生産に影響はない。
また、広島市安芸区のある車部品メーカーの本社工場には土砂が流れ込み、工作機械などの生産設備が膝上の高さまで泥水につかった。社員が手分けして泥を洗い流し、11日時点では一部の工作機械を稼働させようとしているところだという。通常操業に戻すにはもう少し時間がかかりそうだ。
問題は物流網だ。国道2号線は一部片側交互通行などのため渋滞が激しく、山陽道も広島インターチェンジ(IC、広島市安佐南区)と河内IC(広島県東広島市)の間が不通になっている。
10日に広島市と東広島市を納品のために往復した業者は「東広島までの行きに5時間、帰りは7時間かかった」という。安定的な物流体制の復旧に向けて、まずは山陽道の再開が望まれる。
■九州自動車道、下り線を開放
国土交通省は11日、豪雨による被災で通行止めが続く高速道路のうち、九州自動車道の門司インターチェンジ(IC)―小倉東ICの下り線を開放した。これにより、すでに開放済みの北九州高速道路と合わせて、本州と九州を連絡する交通軸を上下線ともに2車線以上確保した。
(2018/7/12 05:00)
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