[ エレクトロニクス ]

【電子版】アップルショック、サムスンに波及 10-12月営業益28%減

(2019/1/8 14:00)

  • 18年通期(暫定)では営業益9.77%増の58兆8900億ウォン、売上高1.64%増の243兆ウォンで増収増益を確保した(17年2月、韓国ソウル・瑞草区のサムスン電子オフィス=ブルームバーグ)

 韓国サムスン電子の昨年10-12月(第4四半期)の営業利益と売上高は半導体メモリーの需要低迷が響き予想を下回った。米アップルも先週、10-12月期の中国での販売不振を明らかにしていた。

 8日発表の暫定集計によると、サムスンの営業利益は前年同期比28.71%減の10兆8000億ウォン(約1兆500億円)。売上高は10.58%減の59兆ウォン。今回の発表では純利益や部門別業績の数字は提供していない。最終的な決算は月内に発表される。

 サムスンは2大輸出先である米国と中国の関係悪化でメモリー需要が打撃を受けており、スマートフォン事業のてこ入れに苦戦する同社への圧力が高まっている。この苦境をさらに悪化させているのが、ライバルであり部品の主要顧客でもあるアップルの不振だ。アップルは先週、約20年ぶりに売上高見通しを下方修正し、世界の市場にショックを与えた。

 ハイ投資証券のアナリスト、ソン・ミョンソプ氏は「これはショックだ。アップルだけではなく、スマートフォン、サーバー、PCメーカーも購入していない。米中貿易戦争が重くのしかかる中、これらの顧客は現在の価格を受け入れようとはせず、サムスンは半導体価格の引き下げを求める圧力を受けている」と指摘した。

 メモリーはサムスンの利益の最も大きな部分を占める。アップルはサムスンからメモリーチップとスマートフォン用スクリーンの供給を受けており、ブルームバーグの集計データによれば、アップルはサムスンにとって最大の顧客。

 サムスンはメモリー事業の厳しい状況のため、今年1-3月(第1四半期)の利益が引き続き抑制されるとの見通しを示した。7-12月(下期)には新型中央演算処理装置(CPU)の採用拡大やスマホ新製品の投入でメモリー市場の改善が見込まれるため、収益性が回復すると予想している。(ブルームバーグ)

(2019/1/8 14:00)

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