[ ICT ]
(2019/3/26 10:30)
【シリコンバレー=時事】米アップルは25日、定額制のインターネット動画配信サービスに参入すると発表した。今年秋にオリジナル作品の配信を開始し、対応アプリを100カ国以上で展開する。主力のスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」をはじめとする製品群の顧客基盤を生かし、米ネットフリックスなどを追撃する。
新サービスは「アップルTV+(プラス)」。日本での開始時期や料金体系など詳細は明らかにしていないが、カリフォルニア州の本社で開いた発表会には、制作に参加する映画界の巨匠スティーブン・スピルバーグ監督や人気司会者オプラ・ウィンフリーさんら大物が続々登場し、独自作品への力の入れようをうかがわせた。クック最高経営責任者は「優れたアーティストと仕事をする機会は本当に刺激的だ」と語った。
5月にはアップルのアプリ上で、ケーブルテレビ「HBO」など他社の有料チャンネルを視聴できるようにする。動画配信サービスをめぐっては、娯楽大手ウォルト・ディズニーなども参入を表明しており、競争が激化しそうだ。
このほか、月額9.99ドル(約1100円)で約300の雑誌が読める「アップルニュース+(プラス)」や、定額制のゲーム配信サービス「アップルアーケード」も発表。世界のスマホ市場の成長に陰りが見える中、継続課金型のサービス事業を新たな収益の柱に育てる方針だ。
さらに金融大手ゴールドマン・サックスと連携し、独自のクレジットカード「アップルカード」を米国で発行する方針も示した。アイフォーンなどで利用状況を管理できるほか、キャッシュバック特典を受けられる。
(2019/3/26 10:30)