[ 機械 ]
(2019/9/5 05:00)
ニコン光加工機が初登場
横浜市西区のパシフィコ横浜で4日、「高精度・難加工技術展2019」「表面改質展2019」(日刊工業新聞社主催)が開幕した。難易度の高い複雑な形状や微細な加工ができる企業が一堂に会し、自慢の技術力を披露。従来高価だった金属3Dプリンターの低価格版など、高度技術の普及に一役買うような展示が目立ち、会場は初日から活気に満ちていた。
ニコンは、サブミクロン(1万分の1ミリメートル)単位で金属を平らに加工できる「高精度平面加工機」を初めて参考出展した。自社の既存品である半導体露光装置のレーザー調整技術を応用して開発した。4月に発売した低価格の金属3Dプリンター「レーザーマイスター100A」も併せて展示。新加工機の発売時期は未定だが、同社半導体装置事業部の担当者は「展示会を通してユーザー側の反応を知り、改良に生かしたい」としている。
WTM(横浜市西区)は、日本の製造業から受けた部品加工などを中国の協力企業に依頼する商社事業を紹介。協力社数は10社ほどで、切削加工やメッキ、アルマイト処理、組み立てや溶接など幅広く受け入れている。WTMの蒲谷悟主任は「中国の協力先で当社社員が製品の検査を行うのが強み。品質を保ちつつコストを抑えたい企業との取引を拡大したい」と意気込む。
AeroGo(埼玉県吉川市)は、水圧で鉄やカーボンを加工する高さ2メートル以下と小サイズのウオータージェット加工機を展示している。醍醐淳社長は「金属加工メーカーに幅広く提供したい」と強調する。また同社の本業である、空気圧で重量物を自重の1000分の2ほどの力で動かせる「エアキャスターシステム」も紹介。大サイズの装置などを使う顧客に向けた同システムの拡販も目指す。
表面改質展2019では、特別企画として関東学院大学材料・表面工学研究所が最新の表面技術に関する実演コーナーを設けた。水の中でプラズマを発生させる技術や、電流密度100アンぺア毎平方デシメートルの電流を流す高速銅メッキ技術などを披露。同研究所の田代雄彦教授は「幅広い業種の方に見てもらい、技術の用途についてアイデアを募りたい」と力を込める。コーナーでの実演は会期中毎日行う。
高精度・難加工技術展と表面改質展で276社・団体が出展している。会期は6日まで。
(2019/9/5 05:00)
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