(2019/12/10 05:00)
久しぶりに郊外のショッピングモールを散策し、変わりように驚いた。日曜日にもかかわらず、オモチャの量販店は閑古鳥が鳴く。オープン当時はレジの前に行列ができ、集客に貢献していた。
近所の子育てママから、オモチャのお得な買い方を聞き、閑古鳥が棲(す)みついた謎が解けた。インターネット検索であたりをつけ量販店へ品定めに行く。気に入ればアマゾンで購入する。店舗より3割ほど安く購入できる商品もあるそうだ。
米国では約1億人がアマゾンのプライム会員になっている。日本総合研究所の試算によれば、2016年以降、アマゾンのネット通販は米国のインフレ率を年平均で0・1%押し下げる効果がある。
日本ではまだ会員が少なく「アマゾン効果」は米国ほどではないが、「ネット利用者層の高齢化でアマゾン効果は高まる」と研究者はみる。政府が掲げる2%のインフレ目標達成はますます難しくなりそうだ。
政府は26兆円の経済対策を実施する。そのなかには中小小売り店でのキャッシュレス決済によるポイント還元関連予算の増額も盛り込まれた。年末の商店街にカードやスマホを持って買い物に出かけ、5%の還元とネット通販にはない店舗のおもてなしを感じてみようか。
(2019/12/10 05:00)