(2020/3/4 05:00)
中部部品加工協会は、中部地区の中小部品加工メーカーなどが加盟する一般社団法人。技術力や経営力の向上へ相互研さんに励む。2016年7月に25社でスタートし、今や123社に拡大した。
交流会に参加すると「共通の趣味のオフ会なのか」と感じるほどにぎやかで楽しげだ。産学官の異業種や地域・業種などの協同組合が安定期を迎える中、この活気はどこから来るのか。
秘密を代表理事の村井正輝さんは「しがらみに縛られず業界を超えて技術を高め合う」と説く。下請け意識を捨て、実践的に高度な技術を学び合い、高め合うからこそ気持ちも入る。技術や経営の学習会・見学会に加え、合同の会社説明会や社員教育に取り組む。
一部会員が工具製造の新事業も始めている。さらに共同受注サイト「ものツク」も立ち上げた。ユーザーが求める仕様や単価をものツクの参加メンバー内でオープンにし、連携も図る方針だ。会の勢いを聞き、大手の賛助会員も増えてきたという。
日本の製造業の地盤沈下が叫ばれて久しい。中小企業の経営難も危惧されている。しかし村井さんいわく「入会すると元気になる」。規模はまだ小さいが、官主導、業界主導とは違う“産産連携”のたくましさがある。
(2020/3/4 05:00)