(2020/5/4 05:00)
【金沢】キュービクス(石川県白山市、丹野博社長、076・201・8821)は、新型コロナウイルス感染を調べるPCR検査の作業時間を、従来の6時間以上から2―3時間に短縮できる試薬キット(写真)を開発し、発売した。現場で混ぜて調製する試薬を3分の1の2種類に削減したことで作業が効率化する。価格は1セット50検体分で3万円(消費税抜き)。
PCR検査は患者の検体からリボ核酸(RNA)を抽出し、デオキシリボ核酸(DNA)に転換、増幅させ、増幅の有無で感染を判定する。増幅に使用する試薬は6種類を混ぜて調整する作業が煩雑で時間がかかっていたが種類の削減で短縮する。検査ではプロメガ(東京都中央区)の検査試薬を組み合わせて使用する。また、プロメガのRNA自動抽出装置により、手作業だった抽出工程を自動化できる。
キュービクスは診断薬製造販売などを手がけている。今回の試薬キットの開発は2月に着手した。北陸に本社を置く企業が新型コロナのPCR検査用試薬を発売するのは初めてという。
(2020/5/4 05:00)