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(2020/5/11 05:00)
建物探訪、旧市街に魅力
(総合1から続く)世界史の授業をきっかけにフランスのヴェルサイユ宮殿に憧れ、建築の歴史に興味を持ちました。法政大学建築学科を経て同大大学院に進み、研究したのが都市の形成史です。古い地図を手に街を巡り、実測したりしながら「どのような暮らしから街が成り立ったか」を探るフィールドワークに没頭しました。
2014年に入社し、初めて任されたのがサビ防止の塗装を行う「鉄部塗装工事」の提案と施工管理です。工事としては小規模ですが、作業の安全性から居住者への配慮、仕上がりまで考えるべきことばかり。工事後にいただいた「きれいになったね。ありがとう」は、今も大切にしている一言です。
実は17年から1年間、新築マンションの施工管理も経験しました。修繕工事では建物の構造や配管を図面で確認するのですが、限界もあります。そこで、知識があれば修繕工事の質も磨けると考え、手を挙げました。会社が新築事業を始めたころで、チャレンジさせてくれた上司や同僚には感謝しています。ただ、体力的には大変でした。1日中現場に張り付き、1―13階を足場階段で何往復もしなければいけません。また、工程・安全管理に確認検査、どれを取っても私の判断一つが現場に大きく影響します。やりがいと緊張感が混在した毎日でしたが、建物が立ち上がっていく様子に疲れは吹き飛びました。
旅行が好きで、気になる建物を訪ね歩くのが“お約束”。スペインのサグラダ・ファミリアや米グッゲンハイム美術館も良いのですが、民家が立ち並ぶ旧市街のようなところにこそ魅力を感じます。丘陵地帯に家が並ぶ、南イタリアのプーリア州がオススメです。(文=堀田創平、写真=森住貴弘)
◇大京穴吹建設 リニューアル事業二部営業部城東企画課主任・小田夏美(おだ・なつみ)さん
(2020/5/11 05:00)