リケジョｎｅｏ（105）大和証券・島田莉美さん

見えない駆け引き、機敏に

（総合１から続く）希望して現在の担当に異動してから１年がたち、やりがいを感じながら仕事に臨んでいます。バスケット取引を通じて株式市場に流動性を提供するのが役目で、国内の投資信託など機関投資家がお客さまです。他社よりも良いプライス（銘柄の値付け）をお客さまに提示し、受注後は提示したプライスよりも有利な価格で反対売買をすることで収益を獲得しています。

証券各社や市場との見えない駆け引きを繰り広げながら、収益をいかに最大化するかを常に考えています。最近は新型コロナウイルスの感染拡大に伴う影響もあって株価の変動が大きいことから、値動きなどを把握するのは大変ですね。

東京理科大学工学部を卒業しました。もともとデータ分析や統計を学んでいて、身につけた知識を就職先でも役立てたいと考えていました。大和証券は理系の学生が活躍しやすいコースを設けていたことから入社し、業務に必要なシステム（モデル）の開発を担当する部署に配属されました。３年目に社内向けシステムの要件定義を任されたのですが、システムを利用する社員から業務の内容を聞き、利便性を意識しました。短期間でシステムの導入にこぎつけることができたのに加え、好評だったのでとてもうれしかったです。入社５年目に入り、今後も経験を積んで、いずれは海外での業務に携わりたい思いが膨らんでいます。意志の強さを武器に頑張ります。

新型コロナが収束したら週末にテニスやゴルフで汗を流すのを楽しみにしています。（文＝孝志勇輔、写真＝森住貴弘）

◇大和証券　エクイティ部プロダクト課主任　島田莉美（しまだ・りみ）さん