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(2020/7/6 05:00)
公衆衛生に商社機能生かす
(総合1から続く)中学生の頃、医師になりたいと思っていました。本を読み、考える中で、たくさんの人が健康に生きていくためのお手伝いができる仕事はないかと考えるようになりました。早稲田大学人間科学部で予防医学を学び、東京大学大学院医学系研究科で国際保健学を専攻しました。病気になった患者をどう治療するかの前に、社会集団として病気を予防する方が、多くの人を助けられるのではないかと意識して研究に取り組みました。
公衆衛生学を学ぶ中で、病院、行政、企業、学校、家庭など、おのおのが同じ方向に進むことは容易でないと気付きました。そこで商社には事業の推進役として、さまざまなステークホルダーをつなぎ、良いアイデアを実践していく機動力、実行力があるのではないかと考えました。
2011年、伊藤忠商事に入社しました。14年には医薬品開発業務受託機関(CRO)のM&A(合併・買収)案件に携わりました。当社が新規投資した会社と既存のグループ会社が合併し、エイツーヘルスケア(東京都文京区)としてスタートしました。現在は1200人規模の会社となり、専門性やグローバル対応力も高まるなど、商社ができる仕事のダイナミックさを感じました。
これまで語学研修で半年間、実務研修2年間の合計2年半を台湾で過ごしました。現地で体力をつけようとヨガに触れ、現在はピラティスに通っています。学生時代から海外旅行が好きで、時間を見つけては各地を回っています。19年は同期とモロッコに行きました。イスラム、欧州、アフリカの文化が混ざり合っていた点が印象的でした。(文=浅海宏規、写真=森住貴弘)
◇伊藤忠商事 情報・金融カンパニー情報・通信部門 情報産業ビジネス部ITビジネス第三課 統括 増田響子(ますだ・きょうこ)さん
(2020/7/6 05:00)