新型コロナ/協同工芸社、簡易型検体採取ボックス開発 省スペース・耐薬性向上

(2020/8/4 05:00)

【千葉】協同工芸社(千葉市美浜区、箕輪晃社長、043・242・1675)は、新型コロナウイルスのPCR検査やインフルエンザの検体採取向けに、卓上型シールド空間ボックス「サリバミュコサ」を開発した。素材に塩化ビニール樹脂を使うことで耐薬性を高め、消毒しやすくした。また、折り畳み式で収納性に優れるため、省スペース化が求められるビルインクリニックなどをターゲットに販売する。

素材の塩化ビニール樹脂プレートは住友ベークライト製の「カイダック」で耐薬性が高いため、医療現場で使われることの多い次亜塩素酸ナトリウム希釈液での消毒を可能にした。組み立て時のボックスサイズは高さ623ミリ×幅612ミリ×奥行き406ミリメートル。折りたたんだ際の厚みは3センチメートル程度と薄いため、収納場所を選ばない。価格は14万8000円(消費税抜き)で、月30台程度の販売を見込む。

協同工芸社は看板やデザイン表札の製造などを手がける。一方、新型コロナウイルス感染拡大を受け、自社の技術を医療に生かそうと、医療関係者監修のもと、複数の飛沫(ひまつ)感染抑止装置を開発してきた。

PCR検査向けではこのほどウォークスルータイプの検査ボックスを開発した一方、同検査の検体に唾液が認められたことで、医療機関などから簡易タイプのニーズが高まり、今回の機器開発を決めた。

(2020/8/4 05:00)

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