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(2020/9/7 05:00)
東南アと日本の架け橋に
(総合1から続く)高校卒業までマレーシアで過ごしました。幼いころから「日本の技術は素晴らしい」という認識があり、海外で働いてみたかったので思い切って来日しました。大阪の日本語学校に1年間通い、恩師の勧めもあって奈良女子大学に進学しました。
入学後は有機化学や物理化学などの基礎を学びました。現在の仕事で薬液を取り扱うので、その時の基礎知識が役に立っています。大学院では錯体化学を専攻しました。単分子磁石の研究で、記憶媒体の容量を増やすことなどをテーマに取り組みました。
就職活動では社風を重視しました。多くの会社が良い面ばかりを説明する中、グループのSCREENホールディングスは答えにくい質問にも納得のいく回答をもらえました。入社してからも、不足している社員制度の相談をすると人事部が対応してくれ、入社前とのギャップはありません。
最初は開発部署の配属となりました。2年目に初めて1人で装置の立ち上げのため台湾に出張した際、装置に関して一番知っているはずなのに質問に即答できず、悔しい経験をしました。落ち込むこともありますが、同期や相談しやすい先輩に支えられ、頑張れています。
4月に既存装置のプロセストラブルに対応する部署に異動しました。人事部にも興味があります。日本で働きたいと思う東南アジアの学生は多いです。社内では語学フォローなどまだ不足している部分があります。自身が架け橋となり、多様性を推進していきたいです。
日本でショートスキーにはまり、冬は毎週のように行きます。日本には四季があり、いろいろな景色を見て楽しんでいます。(文=京都・大原佑美子、写真=冨家邦裕)
◇SCREENセミコンダクターソリューションズ 洗浄技術統轄部アプリケーション技術部プロセス技術一課 テン・ポーリンさん
(2020/9/7 05:00)