(2020/9/18 05:00)
【名古屋】AZAPA(名古屋市中区、近藤康弘社長、052・221・7350)は、細菌やウイルスを除菌・不活化する紫外線(UV)ランプを搭載した「自律走行除菌ロボット」を開発した。作業時に1分間で3メートルを走行し、UVの照射場所では99・9%除菌でき、ウイルスを不活化できるという。新型コロナウイルスが不活化する効果も期待される。病院向けなどに10月をめどに発売する予定で、小型タイプも2021年春に投入する計画だ。
自律走行除菌ロボットはUVランプ「UV―Cランプ」を搭載し、安全のため人のいないフロアを自動で走り、UVを照射する。まず搭載するセンサーなどで周囲の環境を記憶し、地図を作成。パソコンなどから地図を確認でき、地図内で自由にルート設定ができる。ロボの遠隔操作も可能で、作業の負担軽減につなげる。地図の作成など導入支援は無償のサービスで用意する。
病院での実証実験も予定している。価格は600万―800万円程度を想定する。リース販売なども検討する。21年春に従来比約3割小型化したタイプを投入し、より安く安全で手軽に使えるようにして空港やホテル向けなどの提供も視野に入れる。UV技術が新型コロナの不活化に寄与する研究発表も出てきており、除菌・不活化ニーズに対応したい考え。
AZAPAは主に自動車関連の制御システムを手がける。韓国のAI(人工知能)やロボの開発会社と連携し、人協調型自律移動ロボ(AMR)など物流業界の自動化に向けたAMRブランド「UB.bot」を5月から展開している。今回開発したロボは、新型コロナの感染拡大で、不活化ニーズが高まっていることを受けて物流向けAMR技術を応用した。
(2020/9/18 05:00)