福島沖地震 企業動静 東北新幹線運休、JAL・ANAは臨時便 物流も遅延

(2021/2/14 17:30)

  • 土砂崩れが発生した常磐自動車道の現場(14日午後、福島県相馬市=時事通信チャーター機より)

  • 地震の影響で傾いた東北新幹線の架線柱(中央)(14日午後、福島県郡山市=時事通信チャーター機より)

JR東日本は14日、東北新幹線の全線運転再開まで、おおむね10日程度かかる見通しであることを明らかにした。新白河(福島県)―古川(宮城県)間で土木構造物の損傷や10カ所で電柱の折損、傾斜などが生じる大きな被害が確認された。被災状況を精査して復旧を急ぎ、安全を確認した区間から順次運転を再開し、不通区間の縮小に努める。

代替ルートとして、東京から仙台方面は常磐線特急「ひたち」の一部列車で区間延伸。秋田方面は上越新幹線経由で羽越線特急「いなほ」を増発する。

当面の不通区間は、東北新幹線の盛岡―那須塩原(栃木県)。15日は那須塩原―東京間で各駅停車「なすの」19往復の臨時ダイヤを設定して運行する。

秋田新幹線・山形新幹線は15日以降、東北新幹線に乗り入れない臨時ダイヤで運転を再開する。また東北地域の在来線は全線で運転を再開する。

東北新幹線運休を受けて航空各社は臨時便を設定して、移動需要の受け皿を用意する。日本航空(JAL)は15日、羽田―青森、山形、秋田、仙台、花巻、伊丹―仙台に各1―3往復の臨時便に加え、羽田―三沢(青森県)も1往復運航する。全日本空輸(ANA)は15日、羽田―秋田に臨時便を運航するほか、羽田―秋田、庄内(山形)の定期便を大型機化する。

JR貨物は、東北地域で生じた鉄道路線の運休に対応して、14日発の北海道・東北―関東・関西間で多くのコンテナ列車を運休。13日発の列車も地震発生に伴い、駅での待避が続いており、大幅な遅延が発生している。

佐川急便は高速道路の通行止めや鉄道貨物の運休によって、全国から北海道・東北への荷物の遅延が生じているという。

(2021/2/14 17:30)

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