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(2021/8/30 05:00)
情報共有、失敗から学ぶ
(総合1から続く) 群馬大学工学部(現理工学部)で応用化学を学んでいたため、もともとは化学の知識を生かせる仕事に就きたいと思ってました。考えが変わったきっかけは、就職活動中に機械加工の現場を見たこと。形状が変化し部品や製品が作りあげられる工程に魅了され、大学のキャンパスがある群馬県桐生市の小倉クラッチを志望、入社しました。
入社した時は機械加工に関する知識やCADを操作した経験がなく、生産技術に配属されるとは思っていませんでした。自分に務まるのか不安でしたが、実際に仕事を始めてみると、新しいことを覚えられることが楽しく、今でも新鮮な日々を送れています。
つらさを感じたのは、配属1年目で装置の設計を任された時。当時はまだ知識に乏しかったため、トラブルの対処法が分からず、一人で抱え込んで悩む時期が続きました。たまたま先輩に相談して問題を解決できましたが、これ以降、ささいなことでもすぐさま報告し、情報共有することを意識しています。
今後の目標は、機械加工に関する知識をもっと深めること。自分で加工を手がけたり、女性の視点を生かしたアイデアも提案したりしてみたい。生産技術業務に従事する女性は私だけの状況が続いていましたが、昨年初めて女性の後輩ができました。これから配属される後輩たちのロールモデルのような存在になりたいです。
休日の楽しみは家庭菜園。自宅でスイカやトマトを栽培しています。社内の同じ趣味を持つ方たちと話が弾んだりして、コミュニケーションのツールとしても使えるんですよ。(文=群馬支局長・古谷一樹、写真=高山基成)
◇小倉クラッチ 一般クラッチ生産本部 生産技術部生産技術課 中野志歩(なかの・しほ)さん
(2021/8/30 05:00)