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(2022/5/16 05:00)
“1兆分の1”を見つけ出す
(総合1から続く)兄から高知工業高等専門学校を薦められ、進学しました。兄自身もこの学校に通っていました。化学関連の授業や実験が多く、入学後は化学にどんどん興味を持ち、5年間しっかり学ぶことができました。だから就職は化学系の会社にしたいと考え、その中でも社長も工場長も話しやすく和気あいあいとした雰囲気を感じた当社に、入社を決めました。
入社から3年半ほどは千葉工場(千葉県東庄町)で感光材の品質管理を担当していました。そして17年に現在の淡路工場(兵庫県淡路市)に異動し、半導体などの製造に必要な高純度溶剤の原料や、生産途中、出荷前の高純度溶剤の分析を担当しています。ガスクロマトグラフなどを使って、ppm(100万分の1)、ppt(1兆分の1)単位の不純物を分析します。
(超微量な分析は)手についたちょっとした水分なども結果に大きく影響してしまう可能性があるため、分析環境には気を使っています。目に見えないからこそ自分が分析した結果がこれで大丈夫か何回も分析をすることもあり、常に緊張感を持って分析に当たっています。結果によっては生産や開発の担当部署ともコミュニケーションを取りながら行っています。
淡路工場に来たばかりの頃と比べると、分析に必要な装置の使い方にも慣れたし、所属部署の人員も増えました。そのため人に教える機会も多くなりました。早く頼れる先輩になりたいし、上司からは安心して分析を任せられるような存在になりたいです。
体を動かすことが好きで、学生時代に行っていた卓球を週1回楽しんでいます。そのほかにも海を見ながらドライブしたり、会社の人と山登りに出かけたりしてリフレッシュしています。(文=姫路・岩崎左恵、写真=田山浩一)
◇東洋合成工業 化成品事業部淡路工場淡路品質管理課 山本有咲(やまもと・ありさ)さん
(2022/5/16 05:00)