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(2022/6/6 05:00)
橋桁かかる瞬間に達成感
(総合1から続く) 鳥取大学工学部土木工学科(現社会システム土木系学科)の4年次に構造研究室に所属し、橋梁の設計などを学びました。設計職を軸にした就職活動の際、駒井ハルテックに入社した研究室OBから「小さな橋から明石海峡大橋まで手がける鋼橋メーカー」と聞き、面白そうだと感じました。
入社後は念願かなって設計部に所属。発注者の図面をもとに、施工可能か確認する照査設計を担当しました。
転機は5年程前。既設の橋梁の拡幅工事(兵庫県洲本市)でした。一から橋梁を造るのとは違い、既設の橋梁への配慮が必要な難しさがありました。設計計算書を作った後に「現場の仕事を学んでおいで」と上司に勧められ、品質管理などを担う工事主任として現場に立ちました。職人からは「これじゃ部材を搬入できないよ」など生の声をいただき非常に勉強になりました。半年間を過ごす中で、橋桁がかかった瞬間の達成感はひとしおでした。
異動希望を出し、2021年4月からは工事本部に勤務しています。現場の工事工程を決め、進行を管理する施工計画書を作成しています。今春には同部に異動して初めての現場仕事(千葉県富津市)を担いました。長さ50メートルほどの小さな橋ですが、地元の方に話しかけてもらえる楽しさも見つけました。今後は設計を経験した現場担当者として、設計部が現場との一体感を感じられる情報発信ができないかと模索中です。達成感を共有し、部署間の〝架け橋〟を作りたい。皆がより楽しく仕事ができるようになればと考えています。
仕事終わりはとりあえずビール。夫婦でお酒を飲みつつ、今日の出来事を話します。社内で出会った夫も設計が仕事。気持ちを分かち合えます。冷蔵庫にはビールを常備です。(文=熊川京花、写真=木本直行)
◇駒井ハルテック 工事本部橋梁工事部計画1課 谷口真世(たにぐち・まさよ)さん
(2022/6/6 05:00)