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(2022/10/17 05:00)
変化する車載市場面白い
(総合1から続く) 北海道大学大学院の環境科学院環境物質科学専攻ナノ環境材料コースで、セラミックスを使った触媒に関する研究をしていました。
もともとは文系です。学校の先生になるため北海道教育大学で心理学などを学んでいました。ある授業でセラミックスの化学反応に関する論文を読み、石ころにどうしてこんなに不思議な力があるのかとすごく興味が湧き、大学3年生の頃に思い切って理転しました。
村田製作所へ入社したのは、セラミックスに関連する仕事ができるから。6年間、車載市場向けに積層セラミックコンデンサー(MLCC)などを提案する技術営業部門に所属しています。販促や、お客さまからニーズを聞き、開発部と協力して新製品を開発するのが主な仕事です。さまざまな国のお客さまに対して営業活動をしています。
入社4年目にドイツに約1年間赴任しました。言語や文化の違いによるコミュニケーションの難しさもありましたが、限られた情報からお客さまにとって最適な製品を提案することに苦労しました。企業秘密になるため、お客さまはコンデンサーを組み込む製品や回路の詳細については教えてくれません。そこで、お客さまの言葉をよく吟味し、過去の製品からニーズを推測し提案しました。相手の立場になって考える姿勢は、今でも大切にしています。
車載市場は新しい技術が次々誕生し、年々規模が大きくなるなど明確なゴールが見えにくい市場です。ただ、そこが面白く、これからも新しい動きにアンテナを張って、お客さまに貢献できるよう働きたいです。
休日はよく旅行に行きます。ドイツ滞在中も自動車を借りて、よく近くの国へ観光に行きましたよ。(文=京都・小野太雅、写真=田山浩一)
◇村田製作所 コンデンサ事業部 市場マーケティング2部 マーケティング1課 三栖紗也香(みす・さやか)さん
(2022/10/17 05:00)