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(2022/10/24 05:00)
再開発、現場にやりがい
(総合1から続く)東京都八王子市のニュータウンで育ち、周りに住宅や建物ができていくのを見て、建築に興味を持ちました。工学院大学工学部建築学科(現建築学部建築学科)では、建築の中でも設備が自分の生活に近く、面白いと感じ、設備系の研究室に入りました。卒論では、図書館で人がどの場所で本を読むか、湿度など環境の違いから研究しました。
就職活動では、設備工事を担うサブコンしか選考を受けませんでした。2013年に高砂熱学工業に入社し、現場での施工管理を希望しました。3年目までは施工管理として、職人に指示していました。人にやってもらう仕事、自分でやる仕事を組み立て、スケジュールを管理するのが大事でした。
4年目に設計部に異動し、国立競技場の空調設備を担当しましたが、やはり現場の施工管理が面白いと思い、志願して6年目に異動しました。施工会社なので、現場の一員でいたいという気持ちでした。再開発など大きな現場はやりがいがあります。仕事が多い分、私のような存在が必要になります。
将来ですが、現場トップである所長になりたい気持ちはそれほどありません。いまの仕事は裏方と言えば裏方です。所長などさまざまな方の業務の一部を集約したもので、あまり確立されていると言えません。「モデルケースになってほしい」と言われたことがあり、そうなりたいと思っています。女性のキャリアという視点では、正直考えたことがないです。
ビールとギョーザが好きで、お店を回っています。美味しく味わうために、ジムで運動しています。(文=戸村智幸、写真=高山基成)
◇高砂熱学工業 東京本店技術二部技術一課主任 天野紗由利(あまの・さゆり)さん
(2022/10/24 05:00)