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(2023/2/20 05:00)
きれいな仕上がりに安堵
(総合1から続く) ゼネコンで現場所長を務めていた叔父の影響で、ビルなどの建物を建てる「建築」に漠然とした憧れを持っていました。そこで名城大学の建築学科を経て東京工業大学大学院に進み、一貫して学んだのが建築構造です。構造物の揺れ方や受ける力を解析する実験に没頭していました。
2017年に入社し、1、2年次は高層マンションの躯体工事に携わりました。ただ、現場は工程・品質管理に職人さんとの調整など考えることばかり。どれを取っても私の判断一つが大きく影響します。手いっぱいになってしまい、先輩や職人さんに教えられたことは数知れず。マンパワーに頼る場面も多く、体力的にはかなり大変でした。
それだけに、初めての“重大ミッション”として計画したRC造による丸柱の施工は、今も大切にしている成果の一つです。きれいな仕上がりを確認した時はホッとしたと同時に、本当にうれしかった。家族にも見せたくて、竣工後に訪れ「ここに足場を組んでね…」と自慢しました。
世界貿易センタービルを建て替えて再開発する今の現場には、3年次から加わっています。最初は南館の新築工事を担当し、壁や扉を付けたり、部材の納まりを確認したりする内装工事を担当しました。何もなかった空間が壁や天井、クロスなどによって部屋になっていく。たくさんの人に使われることを想像し、誇らしい気持ちになります。
この先はまだ経験したことのない工事業務だけでなく、現在のような対外的な業務もどんどん経験していきたいです。誠実に仕事をしながら信頼関係を築き、私がより役立てることを見つけていければと思っています。
週末は愛犬3頭と過ごす時間が何よりの楽しみ。また全力で仕事をする原動力になっています。(文=堀田創平、写真=高山基成)
◇東京建築支店 浜松町駅西口開発計画工事事務所 工事主任 沢田紗代子(さわだ・さよこ)さん
(2023/2/20 05:00)