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(2023/3/6 05:00)
現場に“突撃”問題解決
(総合1から続く) 建築士の父が図面を書くのを見て育ち、自分も人の生活に役立つモノを設計したいと思いました。大学では力の現象を数式化する力学を学びました。エレベーター設計で重要な、強度計算の基本です。仕事への応用は難しいのですが、上司や先輩に現場で教えて頂きました。
育休から復職する際に、現在のフィールドエンジニアリング本部に配属されました。エレベーターの据え付け業務を効率化する工法を開発する、注目の新部門です。社内の協力が得やすいほか、間接業務が少なく、現場出身者も多いため、現場の反応や仕事の成果をすぐに見られます。
2022年には据え付け作業のため現場ごとに設計していた防護壁や安全柵といった資材を共通化し、現場作業を効率化しました。近く、全国に展開する計画です。アイデアは以前からありましたが、実際の着手後は約7カ月で完成しました。工法の変更は嫌われる場合もあり、コミュニケーションの取り方も難しいのですが、なるべく現場に“突撃”して、会って話すことを心がけています。
仕事に臨む際は「できないことはない」と考えています。以前、非常に狭いスペースにエアコンを配置する難しい設計の仕事があったのですが、試行錯誤を繰り返すことで、うまく解決できた経験があります。力仕事など自分に難しい作業も、それを改善するきっかけと捉えています。
今の目標は部内の先輩のように、部員の仕事を俯瞰して助言できるようになることです。長期的には女性社員では少ない、グローバルに活躍できる人材を目指しています。
休日は家事と育児をするほかに、ピラティスにも通います。脳ストレスの軽減に効果があるらしく、イライラすることが少なくなりました。おすすめです。(文=編集委員・錦織承平、写真=森住貴弘)
◇フジテック フィールドエンジニアリング本部工法技術部主任 藤田由真(ふじた・ゆみ)さん
(2023/3/6 05:00)