(2023/3/31 05:00)
米オープンAI「チャットGPT」でブームに火のついた生成系人工知能(AI)。AIが新たな時代に入ったことを伺わせる。
なぜここにきて急にリアルな文章や画像を作れるようになったのか。生成系AIを業務に活用する米デザイン会社ビートラックスのブランドン・ヒル氏は講演で、背景の一つにコロナ禍があるとした。オンライン会議などが急増し大量のデータが集められた結果、AIが賢くなったと見る。
これを聞いて頭に浮かぶのが映画「マトリックス」。仮想現実に生かされる人間の体は実は―。自宅に籠(こ)もってせっせとデータをAIに与える図式が映画と二重写しに感じられた。
SF的なディストピアの話はさておき、単純作業が代替できるため、仕事や働き方は大きく変わるかもしれない。犯罪やプロパガンダへの利用を防ぐ仕組みも必要になる。
一方でAIは答えを返すばかりではない。ソクラテス・メソッドのように議論の相手にすることで、自分の考えを整理したりアイデアを磨き上げたりといった使い方も。何より使いこなす能力が価値を生み出すカギとなる。生成系AIという巨人の肩に乗って、我々は将来どういう景色を目にするのだろう。
(2023/3/31 05:00)
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