(2023/7/7 05:00)
夕方に空を見上げることが増えた。埼玉上空を旅客機が飛び交うのを目で追う。写真を撮りスマホの運航状況アプリで便名を確認する。往来が活発になってきていることを感じる。
羽田空港発着便が埼玉上空を飛ぶようになったのは2020年3月末から。東京五輪・パラリンピックに備えて発着枠を増やしたものの、コロナ禍に見舞われ渡航制限がかかった。その制限が緩和され、埼玉上空もにぎわってきた。
コロナ禍で減便を余儀なくされた航空業界は大きな打撃を受けた。日本の大手2社は21年3月期から2期連続の赤字に。欧米では債務超過に陥る会社もあった。
その後23年3月期は渡航制限が緩和され、運航が再開される路線や増便が相次いで黒字転換した。今年の大型連休(GW)、空港には旅行客が戻ってきた。需要回復に弾みが付いたところで、GWが明けてコロナによる制限は解除された。夏休みに備えて航空各社は7、8月の羽田路線の増便を決めた。
陸地の上空を飛ぶことに対しては騒音問題や落下物を懸念する声がある。埼玉上空のにぎわいも状況により変化するかもしれない。安定した運航で人々が生き生きと行き交い、社会の活力が持続することを願う。
(2023/7/7 05:00)