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(2024/3/25 05:00)
頼りにされる技術員目指し
(総合1から続く)父が溶接の仕事をしていたことからモノづくりに興味がありました。大学は東京電機大学理工学部に入学。手を動かしながら学びたいと思い工作機械の操作や製図など実習が多い当時の電子・機械工学系を選びました。大学院にも進学し、材料力学を研究しました。
神奈川県出身で地元に工場がある放電精密加工研究所に入社しました。直後から大和事業所(神奈川県大和市)で当社のサーボプレス機で顧客が開発した素材を成形するシェアリングサービスを担当しています。熱可塑性炭素繊維複合材料(CFRTP)や樹脂を扱うことが多く、最終的に航空機や自動車の軽量化や性能向上につながっています。
実証実験の立ち会いは基本的に1人で対応します。顧客とのコミュニケーションが大切です。難しい要望を受ける場合がありますが、話を深く聞くことで別の提案をできることがあります。入社してから継続して試験に立ち会った企業にプレス機の納入が決まった際、「機械を稼働させる時は関さんに来てほしい」と言葉をいただいたことがうれしかった。「この人になら相談できる」と思ってもらえる技術員を目指して自分で材料について勉強をしています。
今の仕事もやりがいを感じていますが、組み立てなど機械内部に関わる仕事に興味があります。現場で働く女性は社内でまだ少ないですが、ライフイベントとうまく両立しながら、女性従業員のロールモデルを目指したいです。
モノが出来上がる達成感が好きで休日は料理やお菓子作りをしています。1から作ることにこだわっていて、クリスマスケーキはスポンジから手作りしました。今度はきれいに作るのが難しいマカロンに挑戦したいです。(文=岡紗由美、写真=編集委員・木本直行)
◇放電精密加工研究所 産業機械事業部産業機械製造課機械製造係 関香苗(せき・かなえ)さん
(2024/3/25 05:00)