働き方相談/【Q】新任課長、変革の進め方は?

(2024/3/26 12:00)

【Q】新任課長、変革の進め方は?

新たに課長として配属されましたが、在籍期間が長い人たちが「これまでのやり方で良い」と提案を受け入れてくれません。どうすれば提案を受け入れてもらえますか?

【A】信頼構築し、成功体験積み上げ

変化への抵抗はよくあることです。提案を受け入れてもらうには、まず信頼関係を築くことです。相手の立場に立って、長年やってきたやり方を変えたくない気持ちに共感し、「これまで培ってきた経験やノウハウを大切にしたい」「突然、他の人から指示されたくない」といった相手の考えを理解しようとすることが大切です。その上で、個別面談で彼らの正直な意見や思いを聞き出すことが、信頼構築の第一歩です。

また、これまでの業務フローを理解し、尊重しつつ、「これまでの経験を活かしながら、さらに良い方法を一緒に考えていきたい」という姿勢を伝えます。当時と現在の状況の違いや、新しい方法のメリットを、データや事実に基づいて明確に説明し、変更に抵抗する人たちが持つ「やり方」への固執を和らげましょう。

さらに、一方的に指示するのではなく、相談という形で話し合い、みんなが主体的に取り組むよう促します。この過程で、みんなからの意見を取り入れ、「自分たちで考え出した方法」として取り組む意欲を高め、小さな成功体験を少しでも早く得ることが大切です。また、貢献した点についてはみんなの前で称賛し、モチベーションを高めましょう。

最後に、根気と対話、そして感謝が必要です。取り組みを継続することで、徐々に信頼関係を築き、提案を受け入れてもらえるようになります。変化には時間がかかることを理解し、焦らずに根気強く取り組むことです。コミュニケーションやお礼、褒めることを大切にしながら、少しずつ変革を進めていきましょう。

◇経営アドバイザー 飯田剛弘

ビジネスファイターズ 合同会社 CEO/マーケティングや海外関係の支援、チャットGPT・人工知能(AI)の活用の研修や経営層向けのアドバイザーやサロン運営も行う/中小機構やあいち産業振興機構でアドバイザー/著書に『令和上司のすすめ』(日刊工業新聞社)など7冊。

(2024/3/26 12:00)

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