(2024/3/26 12:00)
三井情報(東京都港区、浅野謙吾社長)はクリケットを生かした社員のウェルビーイング(心身の幸福)向上に取り組んでいる。同社はクリケットの男女日本代表パートナーを務めている。観戦・体験会の開催などを通じて「クリケットのまち」と呼ばれる栃木県佐野市と交流を深めてきた。社内サークルが同市の大会への参加を予定するなど、単なる企業スポンサーにとどまらない関係を築く。
「ウェルビーイングは心身の健康だけでなく、社会とのつながりが重要」とグループ人事部健康・労務管理室の塩見千明室長は話す。同社は経済産業省が認定する「健康経営優良法人」に5年連続で選ばれ、上位「ホワイト500」に2024年に初めて選出された。認定を維持する上で特色となるのがクリケットだ。
同社は19年より女子日本代表パートナー、24年より男子日本代表パートナーを務めている。コロナ禍の活動縮小期間を経て22年11月頃から、日本クリケット協会の本部や国際規格を満たす競技場を有する佐野市との本格的な交流を始めた。蒲原務副社長は「日本でクリケットそのものを広めたい」と意気込む。
社内向けの観戦・体験会や両者の若手同士の交流会を開いたり、代表選手にユニホームを製作してプレゼントしたりといった活動で距離を縮めてきた。23年9月には佐野市をテレワーク推奨地に指定。社員が同市とより深く関わることができる機会を設けた。
今後は戦略が要となるクリケットのスポーツ特性を生かした研修の実施や、社内サークルによる佐野市の大会への参加などを想定する。「クリケットを通じて縁ができた佐野市や代表選手の方々との交流で社員の心身の健康につなげたい」(同)。
28年夏のロサンゼルスオリンピックはクリケットも競技種目の一つ。蒲原副社長は中長期のパートナー契約を見据え、「広告宣伝効果を狙ったスポンサーではない、スポーツと企業の新たな関係性を築きたい」とする。
(2024/3/26 12:00)
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