(2024/4/4 05:00)
3日に開かれた、第53回日本産業技術大賞の贈賞式には、受賞者や審査委員、来賓らが出席した。松本洋一郎審査委員長(東京大学名誉教授・外務大臣科学技術顧問)が評価のポイントを紹介し、「技術の独創性と先進性、産業発展、社会への貢献の観点から評価した」と述べた。文部科学大臣賞を受賞したオムロンの渋谷和久検査システム事業本部長は「先端分野だけでなく、パワー半導体も成長分野として期待している」と装置の適用範囲拡大に意欲を示した。(総合1参照)
富士通のヴィヴェック・マハジャン副社長「挑戦の励みに」
受賞各者とともに開発してきた日本独自の量子技術が、産業適用の第一歩に値する高いレベルにあったことが認められ、光栄でありうれしい。量子分野への挑戦の励みとしたい。
理化学研究所・宮園浩平理事「産学開発を加速」
国産初号機と2号機はマシン性能の高度化とアプリケーション開拓という意味で両輪を担う。量子コンピューターの社会実装に向けた産学一体の研究開発が加速することを楽しみにしている。
産業技術総合研究所・安田哲二執行役員「協業参加を支援」
3次元(3D)実装技術が貢献できうれしい。量子コンピューターは基礎研究と産業化が並行して進む。さまざまな事業者がエコシステム(協業の生態系)に参加できるよう支援していく。
情報通信研究機構・寺井弘高研究統括「基礎研究に磨き」
日本初の量子コンピューターに貢献でき大変光栄だ。量子コンピューターが優位性を発揮するには、まだまだ基礎技術を磨く必要がある。基礎研究を通して貢献していきたい。
大阪大学・西尾章治郎総長「量子人材を育成」
学術界と産業界が混然一体となって新しいパラダイムを開く。そんな連携が量子コンピューターではできたと思っている。引き続き若手研究者や学生など量子人材の育成に貢献していきたい。
NTT・川添雄彦副社長「力結集した成果」
各者が役割を決めて力を結集した成果であり、うれしい。日本が世界で戦う上でも重要で、当社が進める次世代光通信基盤の構想「IOWN(アイオン)」との親和性も高く、期待している。
オムロン・渋谷和久検査システム事業本部長「検査ニーズ貢献」
当社ならではの高速・高精度制御や画像処理技術、検査分野のノウハウを結集した技術が評価され、大変うれしく思う。引き続き半導体業界の新しい検査ニーズに貢献していく。
日立製作所・西沢格執行役常務「脱炭素実現へ」
製品に搭載した充電器向け絶縁型のDC/DCコンバーター(電圧変換器)は、業界トップの性能と自負している。カーボンニュートラル(温室効果ガス排出量実質ゼロ)な社会の実現を目指し、技術開発にまい進したい。
日立インダストリアルプロダクツ・小林圭三社長「課題解決けん引」
今回受賞した電気自動車(EV)チャージャーは、カーボンニュートラル社会のいろいろなニーズに対してソリューションが提供できる。けん引して大きく貢献できたらと考えている。
JERA・渡部哲也副社長「他発電所の役に」
大変光栄。ベテラン所員の技術をデジタル技術と融合させ、発電所の価値向上や働き方を変えることを目指した。この技術を契機に国内外の発電所でも役に立てることができればうれしい。
(2024/4/4 05:00)
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