インタビュー/NTTコミュニケーションズ リスククライシスマネージャー 篠原裕二氏

(2024/5/28 12:00)

顧客目線で情報集める

  • 能登半島地震では、車内に必要設備を搭載した専用車に寝泊まりしながら被災地の情報収集に当たった

NTTコミュニケーションズ(NTTコム)は、電気通信設備を用いた県間通話や国際通信を担う。通信インフラは社会生活に欠かせず、自然災害後の迅速な復旧が求められる。甚大な災害発生時に現場へ駆けつけて情報収集を行っている危機管理室の篠原裕二リスククライシスマネージャーに話を聞いた。

―仕事内容を教えてください。

「当社サービスに障害が発生した際に営業部署へ情報提供し、顧客対応を支援している。自然災害などの有事が発生した場合に危機管理業務を担う。2011年の東日本大震災、16年の熊本地震、18年の西日本豪雨、19年の台風19号、20年の九州豪雨のほか、1月の能登半島地震で被災地に赴いた」

―被災地でどのようなことをしますか。

「営業担当者としての目線に加え、顧客目線での情報収集を心がけている。被害を受けた通信用中継ケーブルの断面だけでなく周辺の被災状況や道路の写真も撮影する。現地に行かなければ分からない情報もある。我々が実際に行って現地の写真を撮って営業担当者経由で顧客に説明している」

―ターニングポイントになった出来事は。

「前職の国鉄勤務時代から設備担当だったが、NTTコム入社後しばらくして顧客と接する故障受付部署へ配属になった。顧客は復旧時期だけでなく、状況がどうなっているのかを知りたがっていることに気づいた。サービス運用部門時代は故障発生時に運用や営業担当者に情報を提供する重要さを痛感した。だからこそ、ずっと営業担当者を支援する活動を続けてきた」

―他部署や後輩とのコミュニケーション法を教えてください。

「人を集め、人に喜んでもらうことが好きだ。他部署の社員を約30人、屋形船に招く交流会を20年以上開いている。通常の居酒屋とは異なる空間を共有することで、毎回盛り上がる。ここでできたつながりが次のつながりを生むことをうれしく感じている」

(2024/5/28 12:00)

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