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(2024/8/22 05:00)
コアデンタルラボ横浜(横浜市港南区、陸誠社長)は、歯科業界における3D(3次元)プリンターの活用拡大に向けて「インクジェット式高強度フルカラー3Dプリントシステム」の臨床での運用を始めた。3Dプリンターの歯科利用では国内外で30社以上が参入しているが、大半が単色での造形であり、審美的な観点で十分とはいえず、また臨床応用が可能な強度を持つ材料も少ない。今回はこうした課題を乗り越え、臨床応用で先鞭(せんべん)を付けた。
歯科向け3Dプリンターは大半が光で硬化する「液槽光重合法」を採用し、原理上、単色での造形となる。これに対し、今回はリコーが開発した新しい「材料噴射法」に着目。この3D造形技術に、独自のセラミック配合技術を組み合わせ、従来の3Dプリント素材に比べ曲げ強度を高めた。さらに、生体適合性を持つ多色のインクを用いることでフルカラー、高強度、高精度を実現。この三つすべてを兼ね備えた歯科向け3Dプリントは「世界でも類がない」(コアデンタルラボ横浜)という。
使用する3Dプリントインクは5色で構成。管理医療機器「クラスII」を取得。また、フルカラー技術により人工歯に画像や写真をプリントする事も可能となり、歯科の審美とは切り口の違うファッション分野への応用も期待できる。
今後は高強度やフルカラーを生かし、審美的な人工歯と歯肉部分が1体プリントされたモノリシックデンチャー(一体成型の入れ歯)なども検討する。
歯科技工業界は長時間労働など職場環境が厳しく、若者の技工士離れと高齢化が急激に進んでいる。3Dプリンターの活用によって、人工歯の製造工程の短縮化など、手間が少なく高品質な製品を作成できる。
(2024/8/22 05:00)
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