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(2024/9/20 05:00)
資金調達まで後押し
国土交通省は緑や水など自然環境が持つ機能を生かして、地域振興や防災などの社会的な課題解決を図るグリーンインフラへの民間投資を促進するため、「グリーンインフラの事業・投資のすゝめ」を取りまとめた。グリーンインフラによる経済効果や、企業の資産価値・不動産価値などへの好影響を整理・分析して示した。理念には共感するものの踏み出せない企業や、市場関係者の共通理解を醸成するのが狙いだ。
国交省は2023年12月に「グリーンインフラの市場における経済価値に関する研究会」を発足し、検討してきた。今回、グリーンインフラによる経済効果や評価・認証制度に加え、具体的なファイナンスの仕組みまで取りまとめた。実際に大きな経済効果を発揮したプロジェクトの事例を多く示し、まちづくり事業者や投資家だけでなく地域の事業者や金融機関にも分かりやすい内容にした。本編、概要版、参考資料集からなり、ホームページ(HP)からも閲覧できる。
グリーンインフラは欧米を中心に取り組みが進んでいる。特に近年は自然生態系の損失を回復させるネイチャーポジティブや、カーボンニュートラル(温室効果ガス排出量実質ゼロ)、グリーン・トランスフォーメーション(GX)などの動きとも連動することから、国交省は23年5月に「グリーンインフラ推進戦略2023」を策定して概念や取り組みを整理、導入を後押している。
(2024/9/20 05:00)