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(2024/10/28 05:00)
「喜んでもらう」言葉を胸に
(総合1から続く)代謝機能といったヒトの体の働きに興味を持ち、岡山県立大学大学院の保健福祉学研究科で栄養学を専攻しました。キノコの食物繊維のゲル化や効率の高い抽出方法について研究していました。有機物が研究対象だったためか、仮説と実験結果が異なることが多くありました。
修士課程修了後、2021年に入社しました。化学品だけでなく、ゼリー飲料などの食品や医薬品も手がけるのが当社の特徴です。入社以来、化学品事業部で研究開発に携わっています。学生時代は扱わなかった金属材料を対象とすることも多いです。有機物と違って仮説と結果が結びつきやすく仕事は楽しいです。同じ課に育休を取得された女性の先輩もいて、働きやすいと感じています。
「お客さまに喜んでもらうことが仕事だ」と先輩から教わった言葉を胸に日々の業務に臨んでいます。営業部門の社員と同行してお客さまに開発結果の説明に伺い、良い結果を報告しても採用に結びつかない経験もしました。その後1年ほど対話を続け、お客さまが製品に求めるニーズをより明確にしたことで採用に結びつきました。
現在はイオン加工樹脂を用いた有機フッ素化合物(PFAS)の除去などに取り組んでいます。PFASは有機物ならではの挙動を示すことも多く、「この結果の原因は何だろう」と先輩と協議を重ねながら仕事を進めています。入社してから一番長く携わってきた物質でもあり、今後も知識や経験を積みながら顧客の課題解決に貢献できるものを作っていきたいです。
仕事ばかりにならないよう、休日は趣味のダンスやツーリングで体を動かし、リフレッシュしています。(文・写真=九州中央・片山亮輔)
◇室町ケミカル 化学品事業部 化学品開発部 化学品技術課 古田絢裟(ふるた・あやさ)さん
(2024/10/28 05:00)