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(2018/1/10)
カテゴリ:その他
リリース発行企業:国立大学法人千葉大学
千葉大学大学院工学研究院の山田豊和・准教授、稲見栄一・特任講師を中心とした千葉大学・京都大学の共同研究グループは、『鉄磁石を利用してこれまでの1000分の1以下の薄さとなる世界最薄の有機分子膜作成を実現』しました。
昨今、有機ELディスプレイなど、非常に薄い膜を使用した家電製品が実現してきています。これにより、壁掛けテレビや曲がるテレビが開発されています。また、スマートフォンのディスプレイにも有機分子膜が使われています。では、なぜ、薄い膜がよいのでしょうか? 分子膜を薄くできれば、膜作成に必要な分子の量を節約できます。つまり「省資源」化につながります。さらに、薄くすることで、より小さな電力で分子膜を機能させることができ「省エネ」が実現します。
現在の分子膜の厚さは約0.001mmです。これでも十分薄いのですが、では人類はどこまで薄い分子膜を作れるのでしょうか?我々は、走査トンネル顕微鏡(STM)という超高感度の顕微鏡観察から、既存の手法で分子膜を薄くしていくと、室温では1個1個の分子が動いてしまい、安定な膜にならないことを発見しました。
ところが、鉄磁石の力をかりると、この分子の動きがピタッととまり、非常に安定な分子膜となることを発見しました。しかも、その分子膜の厚さを0.0000003mmという、現在使われている分子膜の1000分の1以下にまで薄くすることに成功しました!
本研究成果は、平成30年1月10日(水)発行の英科学誌「Scientific Reports」(サイエンティフィック・リポート)にオンラインで掲載されます。
Scientific Reports, 8巻, 2018年, 30157.
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