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「努力が足りないだけ」と責められる。当事者の70%以上が感じる発達障害の”生きづらさ”に関するアンケートを実施

(2017/10/6)

カテゴリ:商品サービス

リリース発行企業:株式会社KADOKAWA

「努力が足りないだけ」と責められる。当事者の70%以上が感じる発達障害の”生きづらさ”に関するアンケートを実施

株式会社KADOKAWA(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:松原眞樹)は、コミックエッセイ『生きづらいと思ったら 親子で発達障害でした 入園編』を刊行。これにあわせて発達障害を抱える当事者やその家族にアンケートを実施いたしました。


100人に数人の割合で生じると言われる発達障害。NHKでは「発達障害プロジェクト」をスタートさせ、複数の番組で継続的に「発達障害」を取り上げています。さらに発達障害を持つタレントや著名人の書籍が出版されるなど、ますます注目される機会が増えています。
とはいえ、発達障害の当事者やその家族達が日常的にどんな苦労をしていたり、どのように発達障害と付き合いながら生活しているのかは、まだまだ知らない人も多いのが現状です。

そこで今回は発達障害を抱える当事者や家族を対象にアンケートを実施。毎日の生活で苦労していることや、発達障害を持っているからこそ編み出した独自のルールなどを聞きました。
※2017年9月15日~22日の期間、発達障害を抱える当事者またはその家族、計154人の方にアンケートへ回答していただきました。

「発達障害を告白すると何もできない人と思われる」「『努力が足りないだけ』と言われる」そもそも誤解や偏見で苦労している人が7割以上
まず、発達障害の症状とは別のことで苦労をした経験について聞きました。



「何度もある」「たまにある」と答えた人は72.1%。
苦労をした経験の具体例としては、

発達障害を告白すると何もできない人と思われた
発達障害という言葉を知らない人から「子どもなんてそんなものだよ」と言われた
「努力が足りないだけ」とか「だから偉いのか」などと責められる

など、そもそも発達障害というものを周囲の人が認識・理解していないことに苦労しているという意見が多く寄せられました。
また、

(小児科以外の病院で)こんな子は診られない、と言われたことが複数回あります
地方だと、大人のADHDを診てくれる病院が少ない
保育所、幼稚園に入れない

など、環境面での不便さを訴える回答も多く見られました。


キーワードは「ルーチン化」と「見える化」。独自の工夫をしている人が7割以上
次に、発達障害を持っているゆえに編み出した、独自の工夫や習慣、ルールについて聞いたところ、7割以上の人が「ある」と答えました。

具体的な例としては、


ご飯の時間やお風呂の時間、寝る時間をきっちり決めてその通りに行動する
掃除や片付けが苦手なので、好きな曲をかけて「この曲の間は机の上を片付ける、次の曲で洗濯たたみ」など楽しみつつ時間をくぎる
タイムタイマーで時間を管理する
忘れ物防止のために、出かける時の鞄はいつも同じものにする
立ってする家事、座ってする家事を交互にして、サーキットトレーニング風に

など、やるべきことを「ルーチン化」するようにしているという回答が多く集まりました。

また、ルーチン化と同じくらい多かった回答が「見える化」の工夫。

物忘れが激しいので、大事な事はカレンダーに書き込みプラス、必ず目に付く場所に張り紙やプリントを張り付けておく
時間割と学用品をシールで色分けして整理整頓、管理する
すべての部屋にカレンダーをかけて、その部屋の片付けをしたら日付にシールを貼る

などの回答が寄せられました。

「見える化」は、発達障害を持つ子どもの子育てにも大事なようで、

食べたいもの、遊びたいおもちゃを写真やイラストにして選択できるようにしています
子供が初めて行く場所まで移動をさせる事に不安があるので、現地までの視覚的情報(目印になる看板や案内表示など)をスマホで撮影しておいたり、グーグルマップなどを活用するなどして、道順を見せる事で迷子にならないようにしています
学校や幼稚園の予定表には、子供に関わりのあるものには、内容を色別で目立つように線を引く

などの回答がありました。


「指示は短く、具体的に」「ポジティブな声かけ」など、育児に関する工夫やルールも多数
「ルーチン化」「見える化」の他にも、子育てにまつわる独自の工夫やルールについてたくさんの回答をいただきました。

散らかしてOKな部屋と入室禁止の部屋を作る
うちの子は「あとで、~の後」になどの時間の感覚が分からないので、物事を伝える時はその物事をする直前に伝えるとパニックが少ないです。例えば病院に行くときは車に乗せてから伝えます
学校からの持ち帰りプリントは提出物だろうが宿題だろうが全て1つのファイルに入れさせ帰宅後に目の前で本人と確認する
指示は具体的に。一度した指示は覆さない(宿題をしなさいと言ったのに、やっぱり先に片付けてとかは言わないようにしている)
指示は簡潔に、なるべく目で見てわかるようにしている



ポジティブな声かけと忍耐、そして周囲への働きかけ
もちろん、様々な工夫をしたりルールを作っても、苦労がなくなるわけではありません。決して楽ではない毎日、子どもへの接し方については次のような回答も寄せられました。

子供のがんばりを当たり前と思わないで認める
人との関わりで傷つく事が多い子なので 本人の話をよく聞き、なるべく肯定するようにしている
なるべく肯定的にお願いするようにしている(「ダメよ」じゃなく「こうやってくれたら嬉しいな」とか)
こだわりにぶつかった時(石を水に投げたり落としたりするなど)は、時間の許す限り付き合うことにしてます。
癇癪が始まったら母親に付き纏う子なので、なるべく人目につかないところに移動する
できるだけ障害を周りの人にオープンにして、サポートしてもらえるようにした
役所などへ相談に行く(顔つなぎの意味でもやっておくと、保育所などでも相談しやすい)



当事者の「気持ち」がダイレクトに伝わるコミックエッセイ
今回のアンケートでは、「発達障害に関する情報を調べる時に、何を参考にしていますか?」という質問も設けました(複数回答可)。
すると、「WEBサイト・ネット掲示板など」(81.2%)、「書籍・雑誌」(60.4%)に続いて多かったのが「漫画・コミックエッセイ」(54.5%)でした。
コミックエッセイというのは、自身の体験を元に描いたエッセイ形式の漫画のこと。最近では、発達障害をテーマにしたコミックエッセイがいくつか刊行されています。
発行:KADOKAWA

そのなかでも特に大きな反響を集めているのが、長男を出産後に自身もADHDと診断されたモンズースーさんが、発達障害グレーゾーンの子ども2人の子育てを描いた『生きづらいと思ったら 親子で発達障害でした』です。
『生きづらいと思ったら 親子で発達障害でした』は2016年5月に刊行。発売直後から著者と同じく発達障害を持つ人や、発達障害・グレーゾーンの子どもを育てる親達を中心に大きな反響と応援の声を集め、紙・電子書籍あわせ累計部数3万部を超えるベストセラーになりました。


そして2017年9月、待望の続編となる『生きづらいと思ったら 親子で発達障害でした 入園編』が刊行されました。『入園編』では、療育の受けられる幼稚園に入園した長男の集団生活の様子やその成長から、発達障害の子どもを持つ家庭の多くが直面する「進路」への迷い、行政との間に生じた問題、モンズースーさん自身の一人暮らしの経験や"共感覚”に関するエピソードなどが描かれています。

『生きづらいと思ったら 親子で発達障害でした 入園編』(KADOKAWA)
『生きづらいと思ったら 親子で発達障害でした 入園編』(KADOKAWA)
発行:KADOKAWA

    


【書籍情報】
『生きづらいと思ったら 親子で発達障害でした 入園編』
モンズースー・著
2017年9月22日(金)発売
A5版/208P/定価1100円(税別)
ISBN 978-4-04-069449-8
発行:KADOKAWA


【著者プロフィール】
モンズースー
長男を出産後、ADHDと診断される。基本のんきで前向き。第29回コミックエッセイプチ大賞受賞後に始めたブログ「漫画 生きづらいと思ったら 親子で発達障害でした」がアメブロ総合1位を記録。2016年にデビュー作『生きづらいと思ったら 親子で発達障害でした』(KADOKAWA)を刊行、大きな話題を呼びロングセラーとなる。

関連URL:
『生きづらいと思ったら 親子で発達障害でした 入園編』amazonページ http://amzn.asia/6eB7qsV
ブログ「生きづらいと思ったら 親子で発達障害でした」https://ameblo.jp/monzusu/
「コミックエッセイ劇場」連載ページ http://www.comic-essay.com/episode/184

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