[ その他 ]
(2015/11/27 05:00)
ラグビー人気の急上昇で国内リーグが注目されている。ところが集客面では予想外の苦戦。事務局がブームを生かせず、責任者も陳謝したほど▼ほとんどのラグビーチームは企業が支えている。福利厚生の一環で、社員や取引先など関係者のために入場券を大量に購入する。それが新しいファンに回らなかったことがスタンドの空席の原因の一つとされる▼トップ選手の一部からは広報宣伝を含めた事務局の不手際への批判が聞かれる。グランド外の苦言はスポーツマンに不似合いだが、せっかくのチャンスを失うことへの不満は理解できなくもない▼思い切って企業頼みの体制を一新すべきだとの指摘もある。一方で不人気の時代を支援してきたのも企業。ワールドカップでの日本代表の活躍も、その土台があってこそだ。企業の貢献を忘れてはいけない▼こうした混乱は、企業スポーツからプロスポーツに移行する上での”産みの苦しみ“とも言えよう。来年2月には日本代表がベースのプロチームが、本場の南アフリカ・豪州・ニュージーランドのスーパーリーグに参戦。4年後には日本でワールドカップが開かれる。企業とファンがともに支える新しい姿で”桜の花“を咲かせてもらいたい。
(2015/11/27 05:00)