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(2016/3/26 05:00)
台湾・鴻海精密工業によるシャープ買収交渉で、シャープは鴻海が提示した出資減額案を受け入れる方針を固めた。鴻海の出資額は当初予定4890億円から1000億円減り、3890億円程度となる。両社は30日にそれぞれ臨時取締役会を開いて決議し、31日の買収契約締結を目指す。シャープの債務リスク発覚で両社と、シャープの主力取引銀行を交えた買収条件の再協議は難航したが、鴻海に有利な条件で決着する。
シャープの新株買い取り価格を当初予定の一株あたり118円から引き下げ、鴻海は出資額を減らす。鴻海は議決権の約66%は当初案通り押さえる。鴻海がシャープに預ける保証金1000億円は予定通り支払い、主力行が持つシャープ優先株1000億円分の買い取りにも応じる。
債務リスクと、シャープの足元の業績悪化を踏まえ、主力行は3000億円規模の追加融資枠を設定。シャープは鴻海から得た資金で、今後の成長を見込む有機エレクトロ・ルミネッセンス(EL)パネルなどに重点的に投じて復活を狙う。
(2016/3/26 05:00)