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[ 化学・金属・繊維 ]
(2016/5/18 05:00)
世界のワインから不作の年がなくなるかもしれない。三菱ケミカルホールディングス傘下の三菱化学が醸造酒などから水分子のみを分離する「ゼオライト膜」でワイン市場を狙う。これまで日本酒での採用実績はあるが、欧州や米国、南米と産地の広がる巨大市場へ売り込んでいく。(鈴木岳志)
【特徴が“倍増”】
管状のゼオライト膜は醸造酒のタンクに入れると、膜の微細な穴から水分子のみ透過して管内に分けられる。加熱するとアルコールやうまみ成分が飛んでしまう日本酒やワインの脱水濃縮に最適だ。また、他社製品と比べて耐酸性・耐水性に優れており、酸味のある液状商品に向く。機能化学本部の垣内博行機能性無機事業推進室長は「濃縮されてアミノ酸や糖分が際立つ」とし、日本酒などの特徴が”倍増“されるメリットがある。
【糖度上がる】
ワインはブドウを搾った段階で脱水濃縮すると、糖度が上がる。それから醸造すると濃く美味なワインが出...
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(2016/5/18 05:00)
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