[ 科学技術・大学 ]

脳内マリフアナがてんかんを抑制−東大など、遺伝子操作マウスで発見

(2016/7/22 05:00)

東京大学大学院医学系研究科の狩野(かのう)方伸教授らは、マリフアナ(大麻)に似た作用を持つ脳内物質「脳内マリフアナ」が、てんかんを抑えることをマウスで突き止めた。主要な脳内マリフアナ「2―アラキドノイルグリセロール(2―AG)」を作れないマウスを遺伝子操作で作製。てんかんの症状であるけいれん発作を同マウスで誘発したところ、正常なマウスよりも重い発作が起きた。

2―AGを作れないマウスは、てんかんを起こす異常な神経回路(てんかん焦点)が正常なマウスに比べて早く形成されることも分かった。てんかんの病態解明や、新しい抗てんかん薬の開発につながる可能性がある。

新潟大学脳研究所の崎村建司教授、北海道大学大学院医学研究科の渡辺雅彦教授、生理学研究所の小林憲太准教授らとの共同研究。成果は22日、米科学誌セル・リポーツ電子版に掲載される。

脳疾患の一種であるてんかんは、何らかの原因で脳の神経細胞が異常に興奮し、けいれんや意識の消失、感覚の変化などの発作を繰り返す。患者数は人口の0・5―0・8%程度と推定されている。

(2016/7/22 05:00)

関連リンク

科学技術・大学のニュース一覧

おすすめコンテンツ

ゴム補強繊維の接着技術

ゴム補強繊維の接着技術

事例で解決!SCMを成功に導く需給マネジメント

事例で解決!SCMを成功に導く需給マネジメント

集まれ!設計1年生 はじめての締結設計

集まれ!設計1年生 はじめての締結設計

これで差がつく SOLIDWORKSモデリング実践テクニック

これで差がつく SOLIDWORKSモデリング実践テクニック

NCプログラムの基礎〜マシニングセンタ編 上巻

NCプログラムの基礎〜マシニングセンタ編 上巻

金属加工シリーズ 研削加工の基礎 上巻

金属加工シリーズ 研削加工の基礎 上巻

Journagram→ Journagramとは

ご存知ですか?記事のご利用について

カレンダーから探す

閲覧ランキング
  • 今日
  • 今週

ソーシャルメディア

電子版からのお知らせ

日刊工業新聞社トピックス

セミナースケジュール

イベントスケジュール

もっと見る

PR

おすすめの本・雑誌・DVD

ニュースイッチ

企業リリース Powered by PR TIMES

大規模自然災害時の臨時ID発行はこちら

日刊工業新聞社関連サイト・サービス

マイクリップ機能は会員限定サービスです。

有料購読会員は最大300件の記事を保存することができます。

ログイン