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[ 中小・ベンチャー ]
(2016/11/11 05:00)
【横浜】コイワイ(神奈川県小田原市、小岩井豊己社長、0465・44・2015)は国際宇宙ステーション(ISS)で実験した成果物を回収する小型カプセルの部品「スカーフノズル=写真」を3Dプリンターで製作した。宇宙航空研究開発機構(JAXA)などと連携して生産手法を開発。部材を溶接して製作する既存品と同等の性能で、重量を65%削減の67グラムとした。今後、JAXAに採用を働きかける。
同ノズルは宇宙ステーション補給機(HTV)に搭載する小型回収カプセルの姿勢制御を行う。内部は二重構造で、推進力となる高圧窒素ガスなど流体が通る微細な管が屈折している。ノズルの出口は噴射軸に対して斜めにカットされている。
素材はアルミニウム6%、バナジウム4%を含む64(ロクヨン)チタンを使用。3Dプリンターを使うことで、ムダを最大限省いた設計が可能になった。
製作には経済産業省の戦略的基盤技術高度化支援事業(サポイン事業)を利用。由紀精密(神奈川県茅ケ崎市)が仕上げの精密切削加工を担当した。東北大学金属材料研究所の千葉晶彦教授と早稲田大学輸送機器・エネルギー材料工学研究室の吉田誠教授が材料面で、IHIエアロスペースと三菱重工業が航空宇宙関連で知見を提供した。
(2016/11/11 05:00)